ブログ名を商標登録するための基礎知識 ~その2~

前回は、ブログの目的についてお話し、個人のブログが経済的な価値を持つことについて触れました。

今回はその法的な保護について検討していきたいと思います。

ブログ記事の保護

まず、ブログは、ブログ全体の看板となる”ブログ名”とブログの内容となる個々の”記事”から構成されています。

そして、後者のブログの記事は、ブログ執筆者の著作物として、著作権法で保護されます。著作権とは、絵や文章などを創作すると自動的に発生する権利です。

何かを体験して、その内容や感想、思いを文章にすることは立派な創作行為です。そこには著作権が発生します。

また、自分が描いたイラストや撮った写真にも著作権が発生します。

ブログで公開されるこれらの記事やイラスト・写真は、すでに著作権で保護されており、他人が無断で使ったら、それは著作権侵害行為になります。

実際にブログの記事を丸々パクられた!ということを記事にしているブログもいくつかあります。

例えば、Tanweb.netのキタムラさんは「当ブログの記事が丸パクリされた!丸パクリの適切な対応方法を紹介!!」でこの対応までご紹介されています。

ブログの運営者に対して、差し止め請求などの法的措置を行うことも可能ですし、キタムラさんが説明しているように間接的な対応としてGoogle等の事業者に対して「著作権侵害による削除依頼報告」で対応することも可能です。

このようにブログの内容となる”記事”については、著作権ですでに保護がなされています。

ブログ名は著作権では保護できない

一方で、ブログ名(例えば、当ブログ「Brand on Marks」)はどうでしょうか。他人が自分のブログ名と同じようなブログ名でブログを運営している場合、著作権でその使用をやめさせることはできるのでしょうか。

結論をいうと、残念ながら、ブログ名は、通常は短すぎて著作物とは言えず、著作権では保護できません。

つまり、ブログ名をパクられても、著作権を盾に文句を言えないのです。

そうすると、ブログの記事と、ブログ名とでは、著作権で保護できるかどうか扱いが異なってくるのです。

自分のブログと似たブログ名と内容で他人がブログを運営していても、その記事(中身)がパクられたものではない場合には、著作権法では対応できないことになります。

読者が増えてきてメディアとしての地位が上がりつつある中で、自分のブログ名と同じようなブログ名で、似たような内容のことを記載していたらアクセス数に影響する可能性もありますし、読者も混乱することになりかねません。

そのような場面で役に立つのが商標権なのです。

商標・商標権とは

商標とは、法律上の定義はさておき、簡単にいうと「誰の商品やサービスかを区別・識別するための目印」のことです。

例えば、「ボトル入りコーヒー」だと「GEORGIA」、「BOSS」、「TULLY’S COFFEE」、「UCC」などのブランドがあり、それぞれ順に、コカ・コーラ、サントリー、伊藤園、UCC上島珈琲が販売しています。

これらのコーヒーのブランド名こそが、“商標”なのです。

同じコーヒーとして分類される商品であっても、そのコーヒーの出元が異なることを一目で示すのが商標なのです。

人によっては、そのブランドごとの味の違いや好みを商標とリンクさせて認識します。

ボトル入りコーヒーのブランド

ボトル入りコーヒーのブランド


そして、商標は、特許庁という役所に自分のものとして商標登録をすることで法的な権利(=商標権)になります。

ブログ名は商標権で保護すべし

経済的な価値を持ったブログは、情報を発信するメディアとなり、そのブログ名は「誰のブログ(情報発信メディア)かを区別・識別するための目印」として使われているといえます。

また、ブログの読者は、それぞれのブログの好き嫌いや、そのブログに記載されている情報が信用できるかどうか等をブログ名とリンクして記憶していることもあります。

そのため、ブログ名は、立派な商標と言え、商標権によって保護すべきなのです。

ブログを保護する法律

ブログを保護する権利とその対象


なお、上の表に示したように、商標権では、ブログの記事自体を保護することはできません。

ボトル入りコーヒーの例で言えば、コーヒーのブランド名について商標権を取得したとしても、その権利はブランド名を真似する行為に及ぶもので、他人に「ボトル入りコーヒーを売るな」とまでは言えないのです。

次回は商標制度について少し詳しくご紹介します!

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