ベトナムを指定した国際意匠出願が可能になりました

2019年12月30日、ベトナムにおいて、意匠出願に関する国際的な条約であるハーグ協定のジュネーブ改正協定(以下、「ジュネーブ改正協定」)が発効しました。

ベトナムの加盟における条件

ベトナムのジュネーブ改正協定への加盟にはいくつかの条件(宣言)が含まれていますが、中でも重要なのは、国際登録の公表時期の延期が認められない点です。

ジュネーブ改正協定では、国際登録は、国際登録の日から原則6ヶ月後に公表されます。

この公表時期は、出願人の請求により最大30ヶ月延期する(繰り延べる)ことができます。

ただ、加盟国は、公表時期の延期の最大期間を定めたり、延長を全く認めないとすることができます。

ベトナムは、そのような延期を認めない国ということです。

延期を認めない国を指定した国際出願においては、出願人がいくら望んでも、原則どおり、国際登録の日から6ヶ月後に公表されることになります。

そのため、意匠の国際出願の際に、ベトナムを指定すると、指定する他の国が公表の延期を認めていたとしても、国際登録の公表の延期ができませんのでご注意ください。

ハーグ協定とは

ハーグ協定は、1925年に「意匠の国際寄託に関するハーグ協定」として制定されたもので、今回ベトナムが加盟したジュネーブ改正協定は、多くの国が採用しやすい制度として、2003年に発効したものです。

日本は、2015年に締約国となって、ジュネーブ改正協定を利用した意匠の国際出願が可能です。

下の模式図のように、複数の外国への意匠出願の手続を、WIPOへの出願で一度に完了させることができるため、効率的に外国での意匠権の取得ができる制度です。

ただ、意匠の登録要件の審査は、国際登録の後に各国でそれぞれ行われるため、国際登録がされても、指定した加盟国での意匠の保護が自動的に与えられるわけではありません

最後に

ジュネーブ改正協定には、アメリカや欧州連合、韓国、ロシアなど60以上の国・地域 が加盟しています。

ベトナムは、日系企業の製造拠点があるほか、中国からの模倣品の流入もあり、意匠の保護にとって重要な国です。

そのため、今回のベトナムの加盟によって、より一層、ジュネーブ改正協定を通じた意匠の国際出願の利便性が高まったといえます。

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